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骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症は、骨の量(骨密度)が減少して、スカスカになって骨がもろくなる病気です。骨の内部に鬆(す)が入ったような状態になるため、この名前が付いています。骨がもろくなると、ちょっとした衝撃でも骨折しやすくなり、特に背骨や股関節(大腿骨頸部)、手首などで骨折が起こりやすくなります。
骨は常に古い骨が壊され、新しい骨が作られるという新陳代謝(リモデリング)を繰り返しています。若い頃は骨を作る速度が骨が壊される速度を上回りますが、年齢とともにこのバランスが崩れて、骨密度は徐々に低下していきます。特に女性は閉経後にこの減少が加速します。
骨折は高齢者の寝たきりの主要な原因の1つで、健康寿命を縮める大きな要因になっています。早期発見と適切な管理で骨折リスクを減らすことが重要です。
長泉町・三島市エリアにあるみしま長泉Tmクリニックでは、骨粗鬆症の早期発見から治療まで、患者様お一人おひとりに合わせたケアを提供しています。骨の健康に不安がある方は、お気軽にご相談ください。
主な症状
骨粗鬆症自体には特有の自覚症状がなく、「沈黙の病気」とも呼ばれています。多くの場合、次のような状態になって初めて気づくことが少なくありません。
- 軽い衝撃や転倒で骨折する
- 身長が縮む(若い頃と比べて4cm以上低くなる)
- 背中や腰が曲がってくる
- 背中や腰に痛みが生じる
- 姿勢が悪くなる など
特に背骨の圧迫骨折は、気づかないうちに進行していることも多く、複数の骨折が積み重なることで背中が丸くなり、身長が縮んでいきます。
骨粗鬆症のリスク要因
加齢や遺伝などの要因
- 加齢:年齢とともにリスクは上昇します
- 性別:女性は男性の3倍以上発症しやすいとされています
- 遺伝的要因:家族に骨粗鬆症の方がいると発症リスクが高まります
- 閉経:女性ホルモン(エストロゲン)の減少により骨密度が急激に低下します など
生活習慣に関する要因
- カルシウム・ビタミンD・たんぱく質の摂取不足
- 運動不足
- 喫煙
- 過度の飲酒
- 極端なダイエット など
疾患や薬剤に関する要因
- 関節リウマチ
- 糖尿病
- 甲状腺機能亢進症
- ステロイド薬の長期使用 など
検査と診断
骨密度測定
骨粗鬆症の診断の中心となるのが、骨密度測定です。骨の強度を数値化して、どの程度骨がもろくなっているかを評価します。当院では上腕骨での骨密度測定を行っています。
若年成人の平均値(YAM)と比較して、骨密度が70%未満の場合に骨粗鬆症と診断されます。
レントゲン検査
X線撮影で、骨折や変形の有無を確認します。
血液・尿検査
骨代謝マーカーを測定して、骨の新陳代謝の状態を評価します。また、骨粗鬆症の原因となる病気がないか調べることもあります。
骨粗鬆症の治療
骨粗鬆症の治療は、次のような方法を組み合わせて、骨折予防を目的として行われます。
生活習慣の改善
食事療法
骨の健康に重要な栄養素を積極的に摂取します。
- カルシウム:牛乳・乳製品、小魚、緑黄色野菜など
- ビタミンD:魚(特に青魚)、きのこ類、卵黄など
- ビタミンK:納豆、緑黄色野菜など
- たんぱく質:肉、魚、卵、大豆製品など など
運動療法
骨に適度な負荷をかけることで、骨密度の低下を抑制します。
- ウォーキング:1日20〜40分程度、週3回以上が理想
- 筋力トレーニング:特に背筋や腹筋、太腿の筋肉を鍛える
- バランス練習:転倒予防のため など
薬物療法
生活習慣の改善に加えて、次のような薬が処方されることがあります。
加齢や遺伝などの要因
- 骨吸収抑制薬:骨が壊されるのを抑える薬
- 骨形成促進薬:骨を作る働きを促進する薬
- ビタミンD・K製剤:カルシウムの吸収を促進し、骨の質を高める
- ホルモン製剤:女性ホルモンの減少による骨密度低下を抑える(更年期症状のある方に) など
